4.生命保険の現状
【生命保険クイズで保険の現状をおぼえましょう。】
ここではあなたに生命保険に関するクイズに答えていただこうと思います。もちろん間違ってもまったくかまいません。このクイズに答えることによって生命保険に対する漠然としていたものを、スッキリと理解することが目的です。そして、あなたが加入中の保険が「本当に役立つのか?」といった疑問を解決します。
Q1:生命保険の加入率は(世帯)?
平成15年度の世帯における生命保険の加入率は、つぎの3つのうちどれでしょう?
1.59.6%
2.70.6%
3.89.6%
答え:3 89.6%
Q2:生命保険の加入率は(世帯)?
一世帯あたりの年間払込保険料は?
1.約33万円
2.約43万円
3.約53万円
答え:3 約53万円
Q3:世帯主の死亡保険金の平均は?
世帯主(大黒柱)が加入している死亡保険金の平均額はいくらでしょうか?
1.1,322万円
2.2,322万円
3.4,322万円
答え:2 2,322万円
Q4:一年間の死亡者数は?
平成15年の全国の死亡者数は何人でしょうか?
1.約51万人
2.約81万人
3.約101万人
答え:3 約101万人
参考資料:死因別構成比ベスト10
1. 悪性新生物(がん) 30.5%
2. 心疾患 15.7%
3. 脳血管疾患 13.0%
4. 肺炎 9.4%
5. 不慮の事故 3.8%
6. 自殺 3.2%
7. 老衰 2.3%
8. 腎不全 1.9%%
9. 肝疾患 1.6%
10. 慢性閉塞性肺疾患 1.3%
Q5:平成15年全国の交通事故死亡者数は?
平成15年中の全国での交通事故死亡者数は何人でしょうか?
1.約7,700人
2.約77,000人
3.約770,000人
答え:1 約7,700人
ちなみに、車の自賠責保険からは平均で、2,400万円が、支払われています。車をお持ちの方はご存知かと思いますが、この自賠責保険というのは、国が定める「強制保険」です。最高でも3,000万円までしか給付されませんので、死亡事故などでは全く足りない金額ですから、不足が予想される分は任意で「民間の自動車保険に加入」することになるのです。
生命保険は役に立っているのか?
さて5つのクイズにお答えいただいたと思いますが、どうでしたでしょうか?意外な正解もあったことと思います。では、それらを踏まえて最後のクイズです。
世帯主加入率 ⇒ 89.6%(Q1)
世帯主の平均加入保険金額 ⇒ 2,322万円(Q3)
車の自賠責からは ⇒ 2,400万円が支払われているといいました。
それでは、最後のクイズです。
Q6:生命保険会社は死亡保険金をいくら払ったか?
生命保険会社は死亡保険金を1件あたり平均でいくら支払ったでしょうか?
1.約175万円
2.約1,175万円
3.約2,175万円
答え:1 約175万円
加入保険金額の平均が2,322万円で89.6%の人が加入しているのに死んでもらうお金は、たったの・・・
約175万円
なぜこんなことが起こったのでしょうか?
ここにきて生命保険の現状に大きな疑問が浮かび上がってきました。Q2の答えにあるように、年間の保険料支払額は平均で53万円に上ります。仮にこの保険料を30年間払い続けるとしたら、53万×30年=1,590万円にもなります。この金額こそが「保険は家の次に高い買い物」といわれる所以ですが、実際に保険会社から給付されている保険金は、たったの「175万円」なのです。
では、この「175万円の謎」を解く前に「生命保険のつくり」をお話します。これを理解することによって、謎が解決します。
主契約と特約
生命保険は、たいていの場合「主契約(しゅけいやく)」と「特約(とくやく)」がくっついてできています。特に大手生保が今までに販売してきた保険がそうです。
「主契約+特約」のイメージはだいたい掴めましたでしょうか?それでは実際に図にしてみましょう。

▲定期付養老保険

▲定期付終身保険
どちらも特約が「定期保険」ですが、主契約はそれぞれ「養老保険」と「終身保険」になっているところが大きな違いです。そして下の図の主契約が終身保険で特約が定期保険になっているのが、「定期保険特約付終身保険(以下:定期付終身保険)」と言われるのものです。あなたも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?ではこの定期付終身保険について具体的に説明します。
定期保険特約付終身保険

▲▼どちらも定期付終身保険??

いろんな意味で有名な定期付終身保険ですが、どちらの図も全体的な保障の高さは同じですが、終身保険と定期保険の比率が違います。しかし、どちらも名前は「定期付終身保険」といいます。そして、90年代から近年まで販売されてきた定期付終身保険の形は、圧倒的に「下の図」の保険なのです。では話を「175万円の謎」に戻しましょう。
175万円の謎を解きましょう。
それではここでも理解を深めるために図を使って説明します。

上の図は20歳契約で65歳払込満了というように、具体的な年齢を挙げていますが、ほとんどがこのようなタイプに加入しています。これを見て不思議に思いませんか?そうです。65歳以降の保障が激減しているのです。
人は必ずあの世に旅立つ時が来るわけですが、その時期は人それぞれです。しかしながら、考えてみれば当たり前のことですが、老後に亡くなる確率のほうが圧倒的に多いのです。具体的には下の図をみてください。

データによると保険契約者の20歳から65歳までの死亡確率は「3%」で、それ以降つまり65歳以降の死亡確率は残りの「97%」となっています。つまり、大きな保障期間ではなく、ほとんどの契約者が保障が小さくなってから亡くなっているのです。ですから平均175万円しか保険金を受け取っていないのです。
 加入保険金額の平均が2,322万円で89.6%の人が加入しているのに死んでもらうお金は、たったの約175万円の謎が解けました。
と言いたいところですが、じつはこれだけを175万円の理由として、説明を終える外資系保険営業マンやサイト運営者が多いのですが、@ゴクウ式で言わせると「それだけではない」のです。
もうひとつの理由@ゴクウ式
もうひとつの理由として考えられるのが、貨幣価値の下落にあります。これはどういうことかというと、30年以上前に加入した生命保険の保障額の価値が、現在となっては「少額」になったことがあげられます。たとえば当時100万円〜300万円という金額はそれなりにボリュームがあったと思われますが、現在ではそれほどの価値はなくなってしまいました。そのような時期の保険に加入されている方が多く亡くなる時代になり、実際に保険金を受け取っても現在では少額なのです。これらのことも「175万円」の一因となっているのです。
さて、「175万円の謎」が解けましたが、やはり年間53万円も支払っているのに175万円ではやりきれません。その原因の一つとして「定期付終身保険」のカラクリを暴きましたが、じつは定期付終身保険の問題はこれだけではないのです。以下の図をご覧ください。
定期付終身保険:全期型
 全期型の場合は図の例でいくと65歳までの毎月の保険料は一定額(同じ)です。つぎに更新型を見てください。
定期付終身保険:更新型
 上記の図の場合は「15年更新型」の定期付終身保険です。35歳時に健康状態に関わり無く「自動的に更新」されます。このときその35歳で保険料が再計算されますので、保険料はそれまでよりも「高く」なります。そしてさらに15年後の50歳でも同じように再計算されますので、やはり保険料はまた「高く」なります。そして保険料の総額は全期型よりも多くなるのです。このように保険料が高くなっていくことを知らない方が多いのも事実ですが、このような保険を販売しているのも世界を見渡しても日本だけのようです。しかもこの保険に加入している日本人は約90%以上とも言われています。あなたの保険もこんな内容ではないですか?極論を言うとこの保険は「若死する方には最高の保険」といえるでしょう。
近年この定期付終身保険は社会から大バッシングを受け、日本の大手生保は現在販売を自粛しているか売り止めになっています。そして定期付終身保険にかわる「アカウント型」といわれる保険が登場しました。しかし、
アカウント型保険の憂鬱
定期付終身保険にかわる保険として「アカウント型保険」が近年市場に投入されました。保険会社によっては「保険口座」とか「ファンド型」「プラットホーム型」などど呼び名はさまざまです。
販売各社は「画期的な保険」という謳い文句で大量にテレビCMを流し、現場では生保レディにそれまでの定期付終身保険の契約者に対して、「お金も貯まってとても合理的な保険です」と勧めているようです。はたして本当でしょうか?以下がアカウント型保険の実態です。
アカウント型保険:全期型
 上記の図の場合は保険料は一定です。積立部分のお金で払込満了後に終身保険の購入や年金などに変更します。
アカウント型保険:更新型【1】
 この場合は更新時に保険料が高くなります。そして保険料払込満了時点で終身保険を買ったり年金などへの変更は全期型と同じです。また、更新型には次のようなタイプもあります。
アカウント型保険:更新型【2】
 この更新型の場合は、更新ごとにそれまで貯まっている積立金を取り崩してその後の保障の保険料に当てるため保険料自体は大幅にUPしませんが、そのぶん65歳時点で貯まるお金も少なくなります。
さてアカウント型保険を3種類に分けてお伝えしましたが、いずれのタイプも払込満了時点まで、いくらの積立金ができるのか契約時点ではわかりません。言い方を変えると将来どれくらいの終身保険が買えるのか契約時点では解らないのです。これではかなりの不安を伴うのではないでしょうか?
ところで、もうお気づきですよね?
定期付終身保険:更新型

アカウント型保険:更新型

この2つの酷似の仕方はもはや異常としか言いようがありません。
あなたは憂鬱になりませんか?これが日本の大手生保が販売している保険の実態なのです。@ゴクウ式的には「定期付終身保険より難解な保険」で、「契約者の無知に付け込んだ保険」と言わざるを得ません。
生命保険の現状のまとめ
クイズでは保険の加入の実態を知っていただきました。そしてその矛盾が定期付終身保険や旧型の保険が実際には保障として機能していないことがわかったと思います。また、定期付終身保険に変わるアカウント型保険も契約者の期待を大きく裏切る内容であることにも気付いていただいたと思います。
しかし、いくら契約者にとって劣悪な内容の保険だとしても、契約書に署名して捺印したのは、他でもない「契約者自身」なのです。本来、契約とは「全てのことを了承した」ことを意味しますので、「知らなかった」では遅すぎるのです。これを機会に「自分自身が納得のいく保険選び」と言うものを真剣に考えてみてはいかがでしょうか?
⇒5.死亡保障の考え方へ続く
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